歯が生える前に考えたい!赤ちゃんのお口と歯の話
生まれたばかりの赤ちゃんのお口は「無菌状態」って知っていましたか?
虫歯の原因になるミュータンス菌は、ツルツルとした歯の表面にくっつく性質があります。
まだ歯のない赤ちゃんのお口には存在できないのです。
それなら、大きくなってもできるだけミュータンス菌を増やさず、虫歯にならないようにケアをしてあげたいですよね。
今回は、赤ちゃんのお口や歯はどのように成長するのか、月齢別での発達をまとめました。
生後0か月ごろ
生まれてすぐの赤ちゃんのお口には「吸啜(きゅうてつ)反射」と「嚥下(えんげ)運動」があります。吸啜反射は原子反射のひとつで、口に入った物を強く吸う動きをします。
舌をうねらせるような動きで、おっぱいを強く吸って母乳を飲むのです。
嚥下運動は、口の中のものをごっくんと飲み込む動きのことです。
赤ちゃんは1日に2000回も嚥下運動をします。
このごっくんと飲み込む動きも、舌の力を強く育てています。
この時期は、とくにお口のケアをする必要はありません。
生後3か月ごろ
生後3か月ごろになると、よだれが出るようになります。
ピーク時には、赤ちゃんのよだれは1日に1.5リットルも出ると言われています。
よだれは汚いイメージがありますが、お口の中を掃除してくれる大切な分泌液です。
よだれが虫歯予防をしてくれるので、この時期もとくにお口の中をケアする必要はありません。
生後6か月ごろ
生後6か月ごろになると徐々に反射がおさまり、よだれが増え、離乳食の準備が始まります。
初めて歯が生えるのもこの時期です。
歯が生え始めると口をブーブー言わせたり、痛みやかゆみでぐずぐずし出す、いわゆる「歯ぐずり
」が始まります。
歯ぐずりには、かゆみをおさえてくれる歯固めが効果的です。
またこの頃は、何でも口に入れる習性があります。
指先よりも舌の感覚が敏感なため、舌を使ってなめることで確かめて学習しているのです。
赤ちゃんの成長には欠かせない大切なことなので、清潔な物や安全なものは気の済むまでなめさせてあげましょう。
ゴミ箱やスリッパなどの汚い物や、飲み込んでしまう危険性がある小さいものは、できるだけ手の届かないところに置きましょう。
まとめ
生後6か月ごろから始めたいお口のケアに「ガーゼ磨き」があります。
離乳食後や就寝前にガーゼ磨きをすることでお口の中が清潔になるほか、歯ブラシを使った歯磨きへの移行がスムーズになります。
ガーゼ磨きの詳しいやり方については、次回ご紹介しますね。